BCP:事業継続戦略について、そもそも戦略って何?

おはようございます
とりあえずの日曜日の朝です
昨日はほぼ一日中事務所で作業
その合間にまず午前中と夕方に
市内のクライアント先を訪問
それと昼間には一件来所があり対応
あとその間に電話対応が数本

前回はISO22301規格の「8章:運用」の
8.3事業継続戦略」の項番について
触れさせて頂きましたがここの理解を
より深めるために「戦略」とは何か?
についてちょっと触れていきますね

戦略」と似たような言葉に
戦術」というワードがあります

あなたは「戦略」と「戦術」について
その違いを分かりやすく説明出来ますか?

私がその言葉の意味の違いについて
初めて意識をしたのは実は大学生のとき
司馬遼太郎著「花神」という小説のセリフでした

—–

タクチーキ(戦術)のみを知って
ストラトギー(戦略)を知らざる者は
ついに国家をあやまつ

—–

これはこの「花神」の主人公である
幕末の薩長軍司令官大村益次郎の言葉

戦略とはつまりWHAT(目的)のことを言い
BCMSでは事業継続方針を達成するために
「何を守るのべきか?」「なにから捨てるべきか?」
というところから考え組織のまず進むべき方向を
明確にすることが戦略であると言えるでしょう

一方、戦術とはHOW TO(手段)のことをいい
その戦略を実現させるための手段、やり方であり
現状の延長線上でやり方や方法を改善したり
効率化したりすることが戦術であると言えます

例えば想定外の大規模災害が発生して
人員や資源の制約が生じている現状から
全ての事業の復旧が困難であるときに
どの事業を生かしどの事業を捨てるかが「戦略」
ではどのような手順で初めていくかが「戦術」

あらかじめ体制や機材を整えることが「戦術」
あるいはそもそも災害が起こらないような
布石を打つことが「戦略」であるといってもいい

作業を無駄なく、有効なものにするには
しっかりとしたゴールのイメージが必要で
逆にきちんとゴールにたどり着くには
それに適した作業、やり方がなければならない

規格で要求している戦略も同じですが
しかし戦略を立てるためには正しい情報
正確な現状認識が出来てなければならない

そこでISO22301規格の要求事項では
事業影響度分析とリスクアセスメントによって
洗い出した組織の現状や立ち位置などの
明確な評価に基づいて組織の方針に沿った
戦略を決定し選択するということになっています

事業継続戦略の次には事業継続手順が続き
手順の中には事業継続計画BCPが
盛り込まれていて、まさに戦略があって戦術
という形がきちんと作られているわけです

いまのウィルス対策も大きく見れば
爆発的な感染者の拡大を防ぐという戦略があり
そのために狭い空間で長時間に渡り
人が大勢集まる状況を作らないという戦術

ただいつまで続くのかが明確でないところで
不安が収まらない部分はありますが
大きく見れば方向は間違っていません
あとはきちんとした必要な情報公開
正確で客観的な記録のきちんとした維持
事後の検証改善、そして結果に対しての責任
その辺が継続的改善のカギとなるのでしょう

ということで今日は日曜日ですね

さあ、あなたはどんな戦略で今日一日過ごしますか?